電車温泉日帰り旅行記

（→国母温泉からの続き）
国母温泉の次は、国母駅から徒歩2分の「国母駅前温泉」へとやってきた西さんと北さん。国母駅からまっすぐ歩いて、最初の信号交差点まで来たら到着です。

外観

「さすが駅前と言うだけあって、近いねえ。」

「しかし、見るからにひと昔前の建物と言うか、さびれた雰囲気だと思うんだけど…。だいたい、名前が『健康ハウス』だよ。今どき『健康ハウス』って…。」

「きっと、この温泉に入ったらみんな健康になるんだよ。お湯さえ良ければ問題ないさ。」

ともかく脱衣所へ。脱衣所は縦長のロッカーが並んでおりそこそこ広くてきれいです。そしていよいよ浴室へ。

浴室

「へー！　床一面お湯びたしだよ。」

「オーバーフローしたお湯か。なかなか贅沢にかけ流してるねえ。」

「つくりはやっぱりひと昔前だけど、思ったより広いな。」

リラックス風呂（奥側）
超音波風呂（手前側）

ここのメインの浴槽は、壁に沿って並んだ３つの浴槽です。一番左がリラックス風呂、中央が超音波風呂、右がバイブラ風呂です。その右にはくもりガラスで中がよく見えない小部屋があって、さらにその右に水風呂とサウナがあるというつくり。まずは超音波風呂に入ってみる二人。

「お湯もけっこう大量に入れてるね。新鮮で、ちょっとヌルヌル感があるよ。」

「お湯が緑色っぽいじゃん。さっきの国母温泉は茶色っぽかったけど、こんなに近くの場所なのに、違うもんだなあ。」

バイブラ風呂

つづいて源泉が勢いよく注がれている「リラックス風呂」、地元の人に（たぶん）人気の「バイブラ風呂」に入ります。西さんはお湯の鮮度が高い「リラックス風呂」がお気に入りの様子。北さんのお気に入りは温度がぬるめの「バイブラ風呂」です。

「やっぱり、お湯の鮮度的にはリラックス風呂がベストだねー。湯口からのお湯の勢いから違うし。」

「でもちょっと熱いからなあ、お湯が。温度的にはバイブラ風呂が一番いいよ。」

メインの３つの浴槽を何度か行き来してから、くもりガラスで中がよく見えない小部屋にトライです。中には浴槽があることは間違いないようですが…。西さん北さん、くもりガラスのドアを開けました。

ラドン風呂

「ラドン風呂、だ。」

「ラドンって、放射能出すラドンか？　体にいいの？」

「要するに、放射能泉は万病に効くお湯って言われてたりするから、それを人工的に作り出してるみたいだね。『健康ハウス』だから、これ作ったのかな。」

「『健康ハウス』なんて、いかにもあやしげだけど…。ま、とりあえず入ってみるか…。ん、熱っ！　ちょっと熱いぞ。」

「うん、まあ、確かにちょっと熱めだね。」

「とりあえず今は病気とかないから、ラドン風呂はもういいや。」

洗い場

というわけで、早々とラドン風呂の小部屋を退出した西さん北さん。

「建物全体はくたびれた感じだけど、お湯はなかなかいいんじゃない。」

「そうだけど、露天風呂とかもあったら良かったのに、惜しいなあ。それと、名前ももっとかっこいいのに変えたほうがいいよ。」

「『国母駅前温泉・健康ハウス』をかっこいい名前に？　どう変える？」

「『コクボステーション温泉・健康ハウス』」

「あ、『健康ハウス』は変えないんだ・・・ほんとは気に入ってるんだ・・・。」

そんな調子で、小一時間ほど国母駅前温泉健康ハウスのお湯を楽しんだ西さんと北さんでした。

（2015年 4月）