Shima Onsen Sekizenkan Genrokunoyu
四万温泉 積善館 元禄の湯
群馬県吾妻郡中之条町大字四万4236-1
大正ロマネスクの様式美と100%源泉かけ流しの湯船に体を沈め、往時の賑わいに思いを馳せる
浴室内は大正ロマネスクの意匠。アーチ型の洋風窓から差し込む光が湯船に映り込む光景は息をのむ美しさ。
四万温泉らしい力強い無色透明のお湯は、もちろん100%源泉かけ流し。湯船からあふれたお湯が浴室の床全体を静かに満たす。
積善館本館は1691年(元禄4年)に建てられた日本最古の湯宿建築。 忠臣蔵(元禄14~15年)の時代の面影を今に残す重要文化財。 また、本館の前にかかる橋は「千と千尋の神隠し」に登場する赤い橋のモデルと言われている。
アクセス
エリア・沿線
関東 - 群馬県
JR吾妻線
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東京(上野)からのアクセス
- 上野駅JR 2時間50分 高崎線etc.~吾妻線¥ 2,640
- 中之条駅徒歩 3時間30分 16.4km 標高差308m
- 積善館
東京(上野)からのアクセス
- 上野駅JR特急 2時間05分 草津 自由席※ ¥ 4,000
- 中之条駅※関越交通バス 40分 四万温泉行 ¥ 930
- 四万温泉バス停徒歩 1分 0.1km
- 積善館
東京(上野)からのアクセス
- 上野駅新幹線 50分 とき etc. 自由席※ ¥ 4,940
- 高崎駅JR 1時間 (上越線~)吾妻線 ¥ -
- 中之条駅タクシー 30分 16.4km 約¥ 6,000
- 積善館
東京(東京)からのアクセス
- 東京駅 (八重洲南口)徒歩 1分
- 東京駅JR高速バスターミナルのりば (9番 or 5番) ※関越交通高速バス3時間30~45分 四万温泉号 ¥ 3,100
- 四万温泉バス停徒歩 1分 0.1km
- 積善館
東京(池袋)からのアクセス
- 池袋駅東武 35分 東上線 ¥ 480
- 川越駅 (西口)※関越交通高速バス 3時間 四万温泉号 ¥ 2,800
- 四万温泉バス停徒歩 1分 0.1km
- 積善館
東京(新宿)からのアクセス
- 新宿駅 (新南改札)徒歩 2分
- バスタ新宿 (4階)※JRバス 3時間06分 上州ゆめぐり号¥ 2,380~¥ 2,950
- 中之条駅南バス停徒歩 5分 0.4km
- 中之条駅(以降は前記同様)
東京からのアクセス
- 上野
- JR
- 中之条
- 徒歩
6:20 ¥ 2,640
- 上野
- JR特急
- 中之条
- バス
2:46 ¥ 4,930
- 上野
- 新幹線
- 高崎
- JR臨時列車
- 中之条
- タクシー
2:28 ¥ 11,470
- 東京
- 高速バス
3:32~3:47 ¥ 3,100
- 池袋
- 東武
- 川越
- 高速バス
3:36 ¥ 3,280
- 新宿
- 高速バス
- 中之条
- (以降は前記同様)
3:13+ ¥ 2,380~¥ 2,950+
- 新幹線を含むJR特急の指定席料金は、最繁忙期は930円、繁忙期は730円、通常期は530円、閑散期は330円を自由席料金にプラスした金額になります。(詳細はJR東日本の きっぷあれこれ_特急券 参照)
- 四万温泉にはレンタサイクルがあります。(詳細は レンタサイクル「四万チャリ」)
- 首都圏から四万温泉(または中之条駅南バス停)に向かう高速バスは以下のとおり。
- 電車などの料金は切符(現金)を利用した場合です。ICカード乗車券利用の場合は多少金額が異なることがあります。
- アクセスの所要時間・距離は目安です。乗換時間や待ち時間は含みません。
日帰り温泉旅行記
登場人物
- 西さん
- 泉質にこだわりあり。源泉かけ流しと存在感のあるお湯、ひなびた風情を愛する正統派温泉好き。
- 北さん
- 泉質はあまり気にかけない。露天風呂好き。眺めが良いなど、目に見える特長がある温泉が好み。
(→河原の湯からの続き)
本日は群馬県・四万温泉に来ている西さんと北さん。まずは「河原の湯」を楽しんだ後、「積善館」へとやって来ました。
積善館と慶雲橋
「おー、これがあの橋か~。」
「ん? この橋、なんか有名なの?」
「この橋、『千と千尋の神隠し』に出てくる赤い橋のモデルらしいよ。確かに、似てるといえば似てるかな。」
「なるほど、そういう見どころもあるんだな。」
積善館本館の受付で日帰り入浴の料金を払って、「元禄の湯」の入口のドアを開けると・・・。
元禄の湯 外観(入口)
「あらら、ドアをあけたらいきなり浴室だよ。」
「ほんとだ。しかし、中は外とは全然違う異空間だねえ。」
「大正浪漫、だな。作った当時はハイカラだったんだろうな。」
♨ 本当にこの橋が『千と千尋の神隠し』のモデルなのかどうかは、宮崎駿監督に要確認です。ただ、宮崎駿監督が積善館に宿泊したことがあるのは事実。
浴室
「建てられたのが大正時代だとすると、もう100年くらい経ってるってことかな? 要するに、この建物だけでも重要文化財級だよ。こういうレトロな感じ、いいねえ。」
「重要文化財の風呂か。VIP待遇だなあ・・・。」
「元禄の湯」は、入ってすぐに脱衣スペースがあり、一段下がった浴室に大小5つの浴槽が整然と並んでいます。その浴槽のひとつに入る西さんと北さん。
浴槽
「お湯は新鮮で目が覚めるようだねえ。ちょっと塩っぽいかんじもするかな…。」
「あれ? お湯は底から湧き出てるじゃん。この湯口は飾りか?」
「これだけお湯の成分がくっついているところを見ると、昔はここからお湯を出していたんだろうね。今はもう現役引退ってこと。」
かつての湯口(現在は不使用)
「ところで、湯船が5つあるけど、なんか違いがあるのかな?」
「さあ、どうでしょう。」
「どれ、ほかの湯船にも入ってみるか。」
隣りの浴槽に移動する北さん。
♨ 元禄の湯が建てられたのは、実際は大正時代ではなく1930年(昭和5年)になります。
「どう? 何か違う?」
「う~ん…、ビミョーに温度が違うような違わないような…。」
とりあえず5つ全部の湯船に入ってみた北さん、浴室の壁に小さな扉があるのを発見しました。
「ん? 何だ、この扉…?」
「開けてみたら。」
蒸し湯
「…イス? タイル貼りの?」
「ああ、説明書いてる。蒸し湯だとさ。お湯かけて入って戸を閉めるみたい。要するに、サウナだよ。昔の。」
「じゃあ、試してみよう。」
お湯をかけて入って戸を閉めた北さん、たった5秒で出てきました。
「あれ、もう出てきたの?」
「暗くて狭くて息苦しい。こーゆーの、ダメ。」
浴室
蒸し湯はお気に召さなかった北さんですが、大正浪漫あふれる浴室で、しばしタイムスリップ気分を味わった西さんと北さんでした。
(2013年 4月)
♨ 5つの浴槽にはすべて同じお湯が供給されているので、基本的には湯の温度は同じです。ただし、配管内に湯の成分が付着しているため、湯の出方が微妙に違い、それで浴槽ごとの温度に違いがあるかもしれないとのこと。
の感想 & 評価
お湯は新鮮そのもの。モダン・レトロな空間で味わう100%源泉かけ流しのお湯は贅沢この上なし。
3.5点
温泉施設
- 住所
- 群馬県吾妻郡中之条町大字四万4236-1
- 電話
- 0279-64-2101
- Web
- 四万温泉 積善館
- 時間
- [平日] 10:00~17:00 (受付 ~16:00) [土日祝] 10:00~16:00 (受付 ~15:00) 13:00~13:40は清掃時間
- 定休
- 無休
- 料金
- 大人 1,500円/3~11才 1,100円/2歳以下 無料
- 浴槽
- 男女別内風呂、混浴内風呂
(日帰り入浴は男女別内風呂の「元禄の湯」のほかに男女混浴内風呂の「岩風呂」も入浴できる) - 設備
- 脱衣所にロッカーは無し(「元禄の湯」は浴室内に脱衣スペースがある)
- 備考
- タトゥー等はシール等で完全に隠せばOK
温泉データ(温泉分析書等より)
(調査日 2013年2月27日)
- 泉質
- ナトリウム・カルシウム - 塩化物・硫酸塩泉 (低張性中性高温泉)
- 源泉
- 明治の湯
- 湧出地
- 群馬県吾妻郡中之条町大字四万字新湯4236-2
- 泉温
- 67.4℃(気温 8℃)
- 湧出量
- 測定せず※ (自然湧出)
積善館のウェブサイトによると、毎分約900リットル超
- pH値
- 6.6
- 成分総計
- 1.86 g/kg
- 知覚
- 無色透明
今日の寄り道
積善館 館内歴史ツアー
(写真 上:本館、下左:本館内の階段、下右:本館と山荘をつなぐ「浪漫のトンネル」)
開業以来300年余りの歴史を持つ積善館。温泉以外にも建築的に興味深い旅館です。 また、館内を歩き回って、千と千尋っぽいモチーフを見つけて想像をめぐらすのも楽しい。 「館内歴史ツアー」では四万温泉や積善館の歴史、建築的な見どころなどを説明してくれるので、時間があれば参加してみるとよいかも。 (参加費無料、要予約、所要時間約45分)
- 文章は個人の私見であり、必ずしも客観的事実とは限りません。
- 記載の情報は、現在は変わっている可能性があります。特に金額については、旅行時の金額から更新していないことが多いので、最新の情報はオフィシャルホームページなどで確認してください。